2024年1月29日に行われたSREホールディングスの「2024年3月期 第3四半期決算説明資料」の内容をまとめました。
結論、4ー12月の連結経常利益は前年同期比44.8%増の13.9億円に拡大し、通期計画の20億円に対する進捗率は4年平均の57.3%を上回る69.7%に達しており、業績は好調なようです。
本記事では、SREホールディングスの企業概要や業績、成長戦略などをざっくりとまとめています。
※免責事項※
この要約は、会社の決算報告書を元に作成されていますが、その正確性や完全性について保証するものではありません。投資や意思決定を行う際は、独自の調査と専門家の助言を受けることをお勧めします。
ざっくりとわかる!企業サマリー
SREホールディングスは、テクノロジーを活用した不動産や金融、IT/ヘルスケア領域に特化したライフテックカンパニーです。
2980 SREホールディングス えすあーるいーほーるでぃんぐす [不動産業]
【決算】3月
【設立】2014.4
【上場】2019.12(東証プライム)
【代表者】西山 和良
【資本金】4,147,654千円 ※2023年3月31日現在
【特色】グループ内に不動産など実業を内包し、その取引データを活用したAIアルゴリズム開発が柱
【連結事業】AIクラウド&コンサルティング13(40)、不動産テック87(4) <23・3>
AIコンサルティングやデジタルマーケティングソリューションなど、幅広いサービスを提供しており、実務に即したテクノロジーソリューションを展開しています。
また、リアルビジネスを内包し、実務有用性の高いサービスを提供しています。
2024年3月期 第3四半期累計業績
24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は、前年同期比44.8%増の13.9億円に拡大し、通期計画の20億円に対する進捗率は4年平均の57.3%を上回る69.7%に達しました。
また直近3ヵ月の実績である10-12月期の連結経常利益は、前年同期比3.2倍の8.5億円に急拡大し、売上営業利益率は前年同期の8.3%→17.0%に急改善というすばらしい結果を示しています。
単位:百万円
項目 | 24年3月期 第3四半期実績 |
前年同期比 | 増減率 |
売上高 | 12,797 | 10,210 | +25% |
営業利益 | 1,510 | 1,067 | +41% |
経常利益 | 1,393 | 962 | +45% |
親会社株主に帰属する
四半期純利益 |
932 | 791 | +18% |
ヘルスケア/IT領域の立上がりが計画を上回り、飲食/物流領域では提携パートナーとのソリューション共同開発を開始し、継続成長への仕込みが大幅前進しました。
セグメント別業績概況
第3四半期累計業績において、AIクラウド&コンサルティング(AICC)のセグメントではヘルスケア/IT領域が期初計画を上回る成長を遂げ、前期のプロダクト利用料引上げ効果もあり売上が前年同期比+64%、セグメント利益が+39%の増益となりました。
単位:百万円
24年3月期 第3四半期実績 |
前年同期比 増減率 |
||
Total | 売上高 | 12,797 | +25% |
営業利益 | 1,510 | +41% | |
AICC | 売上高 | 3,456 | +64% |
セグメント利益 | 1,221 | +39% | |
L&P | 売上高 | 9,944 | +16% |
セグメント利益 | 569 | +82% |
一方、ライフ&プロパティソリューション(L&P)のセグメントでは大型案件の利益上振れとアセットマネジメント収益拡大により、前年同期比+82%の大幅増益を達成しました。
成長戦略について
成長戦略としては、AICC事業ではヘルスケア/IT/金融分野に注力し、専門組織化や戦略的M&Aを通じて成長を促進しています。
採用面では優秀な人材の採用やソニーDNAの活用により、AICC事業の中長期的な事業拡大を図ります。
また、社会課題に目を向け、少子高齢化に対応するためヘルスケア/金融分野に進出し、持続的な成長を目指しています。
財務状況の分析
財務状況も確認します。
- 資産
金額(千万円) | 前年同期比変化 | |
流動資産 | 23,601,951 | +4,990,620 |
固定資産 | 3,331,327 | +37,842 |
資産合計 | 26,946,182 | +4,989,752 |
- 負債
金額(千万円) | 前年同期比変化 | |
流動負債 | 4,533,477 | -1,429,241 |
固定負債 | 10,031,496 | +4,677,447 |
負債合計 | 14,564,974 | +3,924,807 |
- 純資産
金額(千万円) | 前年同期比変化 | |
株主資本合計 | 12,001,224 | +996,011 |
純資産合計 | 12,381,207 | +1,064,944 |
同社の財務状況は、資産が増加し、特に流動資産が大幅に増加しました。
その一方で、負債も増加しましたが、流動負債は減少したことから、純資産が増加している健全な状況と言えそうです。
結論
同社はヘルスケア/IT/金融分野での展開や社会課題への取り組みに力を入れていることがわかりました。
成長戦略や展望から、特に、専門性の高い人材の活用や持続的な成長を目指す姿勢が際立ち、将来的な業績向上に向けた取り組みが進んでいることがうかがえます。
参考文献・引用元
IR資料 2024年3月期|SREホールディングス