2024年2月9日に行われたいすゞ自動車株式会社の「2024年3月期第3四半期決算説明」の内容をまとめました。
結論、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比28.5%増の2702億円に伸び、通期計画の3000億円に対する進捗率は90.1%に達し、5年平均の75.3%も上回りました。
本記事では、いすゞ自動車株式会社の企業概要や業績、今後の見通しなどをざっくりとまとめています。
※免責事項※
この要約は、会社の決算報告書を元に作成されていますが、その正確性や完全性について保証するものではありません。投資や意思決定を行う際は、独自の調査と専門家の助言を受けることをお勧めします。
ざっくりとわかる!企業サマリー
いすゞ自動車は、日本の自動車メーカーで、主に商用車やディーゼルエンジンの製造で知られています。
1937年に設立され、以来、世界中でトラック、バス、および商用車の製造・販売を行っています。
7202 いすゞ自動車 いすずじどうしゃ [ 輸送用機器 ]
【決算】3月
【設立】1937.4
【上場】1949.5
【代表者】代表取締役 取締役会長 CEO 片山 正則
代表取締役 取締役社長 COO 南 真介
【資本金】40,644百万円 ※2023年3月末現在
【特色】トラック大手。中小型強い。タイで生産するピックアップも柱。大型に強いUDを21年傘下に
【連結事業】大・中型車23、小型車他車両50、海外生産用部品1、エンジン・コンポーネント5、他21【海外】69 <23・3>
高品質な車両と革新的な技術に焦点を当て、特にディーゼルエンジン技術の分野で優れた評価を受けています。
資料サマリー
「2024年3月期第3四半期決算説明」には以下の内容がまとめられています。
- 全体の総括
- 2024年3月期第3四半期実績
- 通期の見通し
企業の実績
まずは2024年3月期第3四半期実績をみていきます。
第3四半期 9ヶ月累計の実績
損益は、新興国を中心とした市況の悪化・資材費等の変動によるマイナスはあるものの、価格対応、円安影響、アフターセールス伸⻑によるプラスが上回り、前年に対して増益です。
▼2024年3月期第3四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年12月31日)
2024年3月期第3四半期(億円) | 2023年3月期第3四半期(億円) | |
売上高 | 25,415(+8%) | 23,440 |
営業利益 | 2,536(+28%) | 1,979 |
経常利益 | 2,702(+28%) | 2,103 |
四半期純利益※ | 1,594(+27%) | 1,259 |
※親会社株主に帰属する四半期純利益
この結果、9ヶ月累計の売上高及び全ての利益項目において、過去最高となりました。
販売台数の分析
■CV(:トラック及びバスなどの商用車)
- 日本・北米…部品不足の改善により増加
- アジアなど…金利上昇・インフレ影響などの市況が厳しく減少
■LCV(:ピックアップトラック及び派生車)
- タイ国内向け…市況厳しく、戦記から大幅に減少
- 輸出向け…先期の部品不足により積み上がったバックオーダーの消化により増加
’24年3月期の業績見通し(通期)
直近に公表されている業績予想(2,800億円)からの修正はなし。
(2023年4月1日~2024年3月31日)
通期目標(億円) | 2024年3月期第3Q時点(億円) | |
売上高 | 34,000 | 25,415 |
営業利益 | 2,800 | 2,536 |
経常利益 | 3,000 | 2,702 |
当期純利益 | 1,650 | 1,594 |
一株当たりの当期純利益 | 214円2銭 | – |
上記を見るに、2023年12月時点で経常利益の計画進捗は90%あり、通期で目標達成は堅そうです。
結論
今回の資料から、売上高や利益が堅調であり安定した業績が伺えました。また本記事ではまとめていませんが、財務状況に関しても強固な印象です。
とはいえ、自動車産業の変化や競合他社の動向、経済状況の変化などにも柔軟に対応する姿勢を引き続きウォッチしなければと思います。
参考文献・引用元
2024年3月期 第3四半期2024年2月|いすゞ自動車株式会社