「人はなぜ働くのだろう」と考えたことはありませんか?
学校を卒業したら社会に出て、働くことがあたりまえという考えが一般的な日本において、働くこと自体に疑問を持つと、「そんなことを考えている暇があったら働け」と言われそうで周りに聞きにくいですよね。
結論、働く理由は人それぞれで、正解はありません。10人いれば10通りの理由があるでしょう。
ただし「人生=働くこと」という考え方はちょっと違います。
本記事では、人々の働く理由をまとめました。また、働くことに悩んだときの考え方なども、哲学本や名言集から学んだ言葉とともに解説します。
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人はなぜ働くのか?
人々が働く理由は、「生活のため」「やりたいことを実現させるため」「家族を養うため」「社会貢献のため」など、人によってさまざまです。
令和元年6月に内閣府が行った「国民生活に関する世論調査報告書」では、18歳以上を対象に「働く目的は何か」を質問したところ次の回答が挙げられたそうです。
- お金を得るため…51.0%
- 社会の一員として、務めを果たすため…14.7%
- 自分の才能や能力を発揮するため…8.8%
- 生きがいをみつけるため…21.3%
- わからない…4.2%
こうしてみると、半数以上も「お金を得るために働く」人がいることがわかります。
さらに、回答者を性・年齢別に分けると以下の割合でそれぞれ高くなっています。
目的 | 男性 | 女性 |
お金を得るため | 20歳代~40歳代 | 20歳代~50歳代 |
社会の一員として、務めを果たすため | 50歳代から70歳以上 | ー |
生きがいをみつけるため | 70歳以上 | 60歳代、70歳以上 |
また、地位別にみると以下の職種でそれぞれ高くなっています。
目的 | 職種 |
お金を得るため | 雇用者(会社員) |
社会の一員として、務めを果たすため | 自営業主、その他の無職 |
生きがいをみつけるため | 自営業主、家族従業者、主婦、その他の無職 |
上記の結果から、年齢や性別、置かれている立場によって働く目的の傾向が異なることがわかりました。
つまり、働く目的は人それぞれということです。
>>関連記事:仕事にワクワクしている人はどれくらい?心が躍動するポイント3つ
お金にとらわれず自分らしく生きるには?
読者の中には、「お金がないから働かなくちゃいけない」と、お金だけを目的に働いている方もいると思います。
特に社会人歴が長くない20代は、「いくら頑張っても収入が少ない…」と悩んでいる方もいるでしょう。
お金を目的にすること、あるいは目標の年収に向けて働くことは決して悪いことではありません。
しかし、この先「給与」というご褒美にしか興味がなくなり、結果的に働くことさえしんどくなってしまう可能性もあります。
そうなる前に、今の仕事を見直すことをおすすめします。
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本来の自分がどうなりたいのかをじっくりと考えて、金銭感覚がフレッシュで身軽なうちに、
「自分がワクワクする仕事」
「趣味との両立が可能な仕事」
など、生き方の希望にマッチした働き方を再構築していきましょう。
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【名言あり】働くことが人生の目的?
人生100年時代と言われる昨今、定年退職は年々延長傾向で、2025年からはすべての企業で定年を65歳まで引き上げることが義務付けられました。さらに、70歳までの就業機会を確保する努力を促す法律も施行されています。(参照元:高齢者雇用安定法改正の概要|厚生労働省)
四年制大学を卒業後、社会人として23歳から働きはじめたとしたら、定年退職まで約40年間、もしくは50年近く働くことになります。
日本では「卒業したら社会人として定年まで働くのがあたりまえ」という考え方が一般的ですが、人生の大半を働いて過ごすことが人生の目的なのでしょうか?
ーーそうではありませんよね。では何のためでしょう?
人生の目的は「品性の完成」である
ここで2人の偉人の言葉を紹介します。
武士の教育において守るべき第一の点は品性を建てつるにあり。ー新渡戸稲造
人もし全世界を得るともその霊魂を失はばなんの益あらんや。人生の目的は金銭を得るに非ず、品性を完成するにあり。ー内村鑑三
- 新渡戸稲造…農学者・教育者・思想家。旧5,000円札の肖像画にもなった。
- 内村鑑三…キリスト教思想家・聖書学者。
2人の言葉は共通して「人生の目的は、品性の完成にある」と言っています。
「品性」とは、その人の「性格」のことです。
つまり、「自分らしさを発揮して、与えられた使命をやりとげる」ことが品性の完成=人生の目的ということです。
あなたがもし働く理由を見失っているのなら、自分らしい品性を完成させることを人生の根本的なテーマとして捉え、今の環境が自分の成長や個性を伸ばせる環境かどうかを見直してみましょう。
「環境がミスマッチしているかも」と思ったら、とりあえず転職サイトに登録だけして他の企業や業種をみてみましょう。視野が広くなるのでおすすめです。
「働きたくないし、他にしたいこともない」ときの考え方
人生は「何をするか」より「どうあるか」が重要です。
しかし、実際の世の中は「何をするか」「何をしたか」が重視されがちです。
このような「To do(何をするか)」の世界では、常にプレッシャーが付きまとい、結果だけが評価され、その人の人格や過程は評価されません。
先ほども登場した新渡戸稲造は次のように述べています。
「To do」以前の問題として「To be」がある。人間としてどうあるべきか問われなければならない。ー新渡戸稲造
「To be(どうあるか)」は人格や品性のことです。それが定まっていれば、おのずと「何をするか」という「To do」も決まってくるはずです。
働くことや人生そのものの意味が分からなくなったときは、まず「どうありたいか」を考えてみてください。
自分のあるべき姿がイメージできたら、そこに向かって行動すれば良いのです。
そうすれば自然と、人と比べることや周りを気にすることもなくなるでしょう。
このままで良いのか迷ったら、とりあえず転職サイトを見てみよう
「転職までは考えていないけど、このままで良いとも思わない…」
「自分らしく働ける仕事ってあるのかな」
このような方は、とりあえず転職サイトに登録だけして、どんな仕事があるのか見て、比べてみることをおすすめします。
ちなみに、転職サイトの求人ラインナップはどれも同じではありません。
どれか一つに絞るのではなく、2〜3つほど複数利用した方が、選択肢が広がりますよ。
まとめ|どうせ働くなら、お金以上のモノを得よう
本記事では、人が働く理由や悩んだときの考え方などを解説しました。
働く理由は人によってさまざまですが、人生100年時代と言われる今、お金にとらわれて生きるのはもったいないです。
どうせ働くならお金以上のモノを得られる環境で、自分らしく生きていきましょう。
「今の会社をやめるほどではないけど、このままではダメな気がする…」という方は、まずは転職サイトに無料登録だけしていろんな仕事を覗いてみましょう。
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参考書籍
- あなたはそこにいるだけで価値ある存在|樋野興夫 著