「ダイエットには睡眠が重要」ということは聞いたことがあるけれど、
- 具体的に何時に寝るのが良いの?
- そもそもなぜ痩せるために睡眠が必要なの?
と、気になる方もいるでしょう。
そこで本記事では、睡眠とダイエットの関係について効果やメリット、睡眠の質を上げるための方法なども含めてご説明します。
ダイエット中は何時に寝るのが正解?
ダイエットを成功させるための寝る時間は、22時~翌2時までの時間帯にどれだけ質のいい睡眠をとれているかが重要になります。
この22時〜翌2時はゴールデンタイムとも言われ、多くの方が一度は「美容や健康のために寝ておく時間です」と耳にしたことがあるのではないでしょうか。
睡眠がダイエットを成功させるために必要な理由は、寝ている間に分泌される「成長ホルモン」と「レプチン」が関係しています。
- 成長ホルモン
成長ホルモンには、筋肉や骨などの成長にかかわる他に、肌のターンオーバー、脂肪細胞を分解する作用などもあります。
特に子どもの成長に必要とされるホルモンですが、大人になってからも分泌され、健康や美容、ダイエットの観点からも非常に重要です。
- レプチン
レプチンは食欲を抑えるホルモンなので、ダイエット中はぜひ味方につけたいところです。
もし不規則な生活で睡眠不足が続きレプチンの分泌量が減ると、食欲が抑えられなくなったり、高カロリーなものを好んで食べるようになったりして太りやすくなります。その結果、肥満のリスクも高まるとも言われています。
ホルモン分泌は時計で決められるものではない
とはいえ、22時~翌2時が成長ホルモンの分泌時間というわけではなく、あくまでも質の良い眠りと十分な睡眠時間の確保が、これらホルモンの分泌量を増やすカギとなります。
なので極端な話、深夜3時に寝て午前11時に起きた(=8時間睡眠)としても、睡眠の質が良ければ成長ホルモンはしっかり分泌されるのです。
でもこのパターンは一般的な会社勤めの方には無理ですよね。なので、参考までに朝7時に起床する場合は、23時~0時にはベッドに入るのが理想的と覚えておきましょう。
>>関連記事:【簡単】痩せるための朝の習慣4選を紹介!続けるコツもくわしく解説
痩せること以外の睡眠の効果・メリット
睡眠を制すると嬉しいことは痩せることだけではありません。
代表的な睡眠の効果・メリットは次の3つが挙げられます。
- 美肌につながる
- 心やからだの疲労回復
- 記憶の整理 など
それぞれ詳しく見ていきましょう。
美肌につながる
前述した通り、睡眠中に分泌される成長ホルモンには肌の新陳代謝(ターンオーバー)を活性化する働きがあります。
古い角質や細胞を落として新しい細胞に生まれ変わる代謝がよくなれば、美肌効果にもつながります。
心やからだの疲労回復
睡眠は心やからだの疲労を回復させることも役割のひとつです。
ただでさえストレス社会と呼ばれている現代ですから、起きている間、心とからだは働きっぱなしで疲労も蓄積しています。
質のいい睡眠をとることで成長ホルモンが多く分泌され、傷ついた筋肉や細胞、体力などが回復しやすくなります。
また、心も休まり自律神経の働きが整うため、ストレスが溜まりにくくなります。
▼心やからだが疲れているサイン
- 朝起きてもスッキリしない
- 急にイライラしたり悲しくなったりする
- なんとなくだるい
- 集中力が続かない など
疲労やストレスが溜まり続けると、さまざまな不調に悩まされるため、ダイエットには不利です。モチベーションを維持するためにも質の良い睡眠が不可欠といえます。
>>関連記事:見た目も痩せ始める期間はどのくらい?モチベ維持のコツも詳しく紹介
記憶の整理
睡眠には、記憶を整理し、昼間覚えたことを定着させる働きもあります。
また、「昼間嫌なことがあっても一晩寝たらスッキリした」というように、嫌な出来事自体は覚えていても、嫌な感情は弱まったりリセットしたりと、心の回復にもつながります。
睡眠の質を上げる生活習慣と環境づくりのポイント8つ
先ほど理想的な寝る時間について説明をしましたが、
- 仕事が終わるのが遅いから就寝時間も遅くなる
- 子育て中でまとまった時間に眠れない
などさまざまな理由で理想通りに行かない人も多いでしょう。
何度も言うようにダイエットを成功させるためには、良質な睡眠が重要です。
▼ポイント
ダイエット中の睡眠で大切なのは、量や時間帯より質。
なので、寝る時間が何時でも良質な睡眠がとれるように工夫することで、十分ダイエットの成功につながります。
ここでは、睡眠の質を上げるための生活習慣と環境づくりのポイントを全部で8つご紹介します。
生活習慣
まず、質の高い睡眠には規則正しい生活を心がけることが大切です。
生活習慣のポイントは下記です。
- 朝起きたら朝日を浴びて体内時計を整える
- 夕方以降はカフェインを控える
- 夕食は寝る前の2~3時間前に済ます
- 入浴する
- 朝食を食べる
1. 朝起きたら朝日を浴びて体内時計を整える
私たちの体の中には生命活動を営むための「体内時計」があります。
朝になって光を浴びると体内時計がリセットされて、1日24時間のリズム(=概日リズム)に合わせてくれるようになっています。
この体内時計のリズムに合わせて規則正しい生活をしていれば、夜になると自然と睡眠の準備が整って質の高い眠りが得られるといわれています。
また、朝日を浴びると幸せホルモンといわれる「セロトニン」の分泌量が高まります。
気持ちの安定に大きく影響を与える脳内分泌物質の「セロトニン」は、分泌されると精神の安定だけではなく、食欲抑制の効果につながるため、ダイエットの強い味方といえます。
なので、朝起きたらまずはカーテンを開けて朝日を浴びましょう。
2. 夕方以降はカフェインを控える
コーヒー・緑茶・チョコレートなどカフェインが含まれる飲食物は覚醒作用があるといわれています。
敏感な人は、夕方以降の接種は控えた方が良いでしょう。
3. 夕食は寝る前の2~3時間前に済ます
夕食は寝る前の2〜3時間前に済ましておくのが理想です。就寝に近い時間の夕食や夜食は、消化活動が睡眠を妨げる可能性があります。
どうしても寝る前に食べる場合は、茶碗蒸しやお味噌汁などお腹に優しいものを選びましょう。ラーメンや揚げ物は絶対NGです。(ダイエットの敵)
4. 入浴する
ベッドに入って「ス〜…」と深い眠りにつくには、就寝前の体温の上昇・下降が関わっています。
寝る前の体温を一時的に上げておき、体温が下がってくる頃にベッドに入ると質の良い睡眠につながります。入浴のタイミングは、就寝の2〜3時間前が理想です。
▼お風呂の温度と入浴時間の目安
(全身浴)
- ぬるめのお湯なら38度で25~30分
- 熱めのお湯なら42度で5分程度
(半身浴)
- みぞおちあたりまで湯船につけ、約40度のお湯で30分ほど顔に汗をかくまで入浴する
5. 朝食を食べる
腸内をリセットし、一日のエネルギーを補給するため朝食を食べましょう。
日中、活発に動き代謝を上げるためにも朝食は大切です。
環境づくり
ダイエットに効果的な質の良い睡眠をとるためには、環境づくりも大切です。
例えば以下のポイントを参考に、できるものから実践してみましょう。
- 寝る前にブルーライトを浴びない
- 軽くストレッチをする
- リラックスできるアロマを焚く
1. 寝る前にブルーライトを浴びない
ベッドに入った後、ついついスマホやパソコン、タブレットなどでYouTubeやインスタなどを見てしまう人は多いでしょう。
しかしデジタル機器などから発せられる光(ブルーライト)によって、脳が「昼間だ」と錯覚し、眠りが浅いなどの睡眠障害を引き起こしやすくなります。
特に画面との距離が近いスマホは要注意です。寝るときはスマホを手の届かないところに置き、寝る前の使用を控えましょう。
2. 軽くストレッチをする
眠る前に軽くストレッチをするのもおすすめです。
ストレッチをすると筋肉がほぐれて血流が良くなるので、むくみの予防につながります。また、リラックスを促す自律神経(副交感神経)が優位になるので自然な眠気に誘われて質の良い睡眠をとれるでしょう。
▼寝ながらできるストレッチ:足首の曲げ伸ばし
- ベッドや布団に仰向けに寝る
- 3秒ほどかけて鼻からゆっくりと息を吸いながら、両足首を手前に起こす。(ふくらはぎが程よく伸びているか確認)
- 3~5秒ほどかけて口から息を吐きながら、両足首を元の位置に戻し、ふくらはぎと足首の力を抜く
これをゆっくり5~6回繰り返しましょう。
3. リラックスできるアロマを焚く
寝る前にアロマの香りを嗅ぐことで、気持ちが落ち着き、心身ともにリラックスできます。
下記に代表的な睡眠の質を上げるのに効果的な香りをまとめましたので、実際に嗅いでお気に入りのアロマを焚いてみてください。
- ラベンダー
緊張やストレスを和らげ、気持ちを落ち着かせてくれます。
- 柑橘系(オレンジ、ベルガモット、ネロリなど)
リラックスに加え、落ち込んでいるときに気持ちをリフレッシュしてくれます。
- サンダルウッド
ウッディ調の香りで、しばしばお香にも使われています。精神を落ち着かせてくれるので高ぶって寝れないときにおすすめです。
手軽に始めたい方は、アロマスプレーも活用できます。
まとめ|ダイエット中の睡眠は寝る時間より質がポイント
本記事では、ダイエット中の睡眠について効果やメリット、睡眠の質を上げるための方法などを説明しました。
ダイエットの味方になってくれるホルモンは、「いつ寝るか」という寝る時間よりも、睡眠の質や十分な睡眠時間の確保がカギになります。
本記事を参考に、早速今日から美容やダイエット効果を引き出した上質な睡眠をとりましょう。